アニメ・刻刻は隠れた名作だ!【アニメ評価・レビュー】

アニメ

先日、Amazon Primeでアニメ・刻刻が見れたので、一気に見てみた。

結論から言うと、めっちゃ面白かった

なので、考察も交えてレビュー記事を書いてみようと思う。

多少ネタバレもあると思うんで、読み進めたくない場合は戻ってくださいね(´_ゝ`)

アニメ・刻刻 概要

ジャンルSF、サスペンス
放送年2018年
原作堀尾省太
アニメーション制作ジェノスタジオ
話数12話
(2024年4月現在)

『刻刻』(こっこく)は、堀尾省太による日本の漫画作品。『増刊モーニング2』(講談社)にて第10号(2008年)より2014年11月号(第86号)まで不定期に連載された。後に『モーニング』(同社刊)本誌2014年47号に「プレミアム読み切り劇場REGALO」枠で、『刻刻 番外編 —300日後—』が掲載された。単行本は全8巻。

刻刻 – Wikipediaより引用

アニメ・刻刻は、漫画を原作としています。

原作から微妙に設定が変更されている部分もありそうです。

私は、漫画版は読んだことはなく、アニメだけしか見ていません。

調べた感じだと、漫画版のファンからもアニメ版の評価はそれなりに高そうです。

ストーリー すべてが止まった世界「止界」を舞台にしたSFアクション

主人公は、貧乏家庭で暮らす就活生、佑河樹里

一見どこにでもある平凡な家庭(でも貧乏)の一コマから始まりますが、物語は甥()と兄()が幼稚園からの帰路の途中で誘拐されることで、急展開を迎えます。

犯人からは身代金を要求されるが、受け渡し期限までは30分と時間がない。

樹里は、決死の覚悟で2人の救出へと向かうことを決意します。

しかしその時、樹里の祖父(名前は不明)が佑河家に代々伝わるという止界術を使い、時間を止める。人も物もすべてが止まった「止界」で樹里たちは真と翼の救出へと向かう。

止界に入ることでノーリスクで2人を救えるはずであったが、向かった先では、樹里達以外にも止界で動ける人間たちに襲われてしまう。

彼らの目的は何なのか?、真と翼の救出はできるのか?そもそも止界術とは何なのか?事態は急展開を迎える。

斬新な設定 「止界」の概念

このアニメの一番の面白いポイントは、「止界」という設定だと思います。

タイムスリップや時を止める能力などは、他のアニメでもよく見られる設定ですが、この「止界」の設定は少し違っているように思います。

私たちの住む世界の時間を止めるというよりは、時間が止まった別の世界(止界)に入り込むという表現の方がしっくりきそうです。

止界では、通常の人間は「止者」となってしまい、時間が停止してしまいます。

止界で自由に動くためには、「霊回忍(タマワニ)」と呼ばれる止界の住人(というかクラゲのような霊体)と融合しなければならない。

アニメ・刻刻 おもな登場人物

全体的に一見地味な登場人物です。

正直ジャケット見ただけでは、「見てみたいなあ」とは思わないかなw

普通の地味な家族のジャケット像なのでSF要素が感じられない…でも、見始めたら止まらなかった。

主人公 佑河樹里(ゆかわじゅり)

佑河家の次女(漫画版では長女)。

就職活動中の21歳(漫画版では28歳)。

かなり肝が据わっている性格で、止界で対立する勢力・実愛会との戦いでも、半グレのような男集団に臆することなく立ち向かっている。

家族を守るために力を発揮するタイプ。

幼いころに一度止界に入ったことがあったが、本作中で初めてそのことを思い出す。

触れることで止界で動く人間に融合している霊回忍(タマワニ)を排除し、強制的に止者に戻す特殊能力を持っている(幼いころからこの能力が開眼していた)。

ちなみに漫画版よりアニメ版の方が可愛めのビジュアルになってます。

じいさん (樹里の祖父)

樹里の祖父。

作中で名前が出てこない…でも、見てて違和感がなかった(笑)

佑河家の中で一番止界について詳しいようだが、それでも最低限の知識しかない様子。

止界術は、自身の祖父から教わっており、伝承者といえる。

止界の中では、瞬間移動の特殊能力をもつが、移動の精度は高くなく高確率で着地に失敗する。

移動距離は、目に見える範囲程度。

それでも実愛会との戦いでは、その能力のチートっぷりが発揮され、幾度となく仲間のピンチを救っている。

責任感が強く、樹里の性格に重なる感じがある。

佑河 貴文(ゆかわたかふみ)

翼・樹里・早苗の父。

じいさんの息子であるものの、止界については教えられなかった。

誘拐された真と翼を救出するため、じいさんと樹里とともに止界へ入る。

その際に、初めて止界術について知ることになる。

会社をクビになっており、無職で家庭での立場も低い。

じいさんの通帳を持ち出して、身代金としてお金を引き出そうと家を出る際には、やたらにテンションが上がっていたところをみると、持ち逃げしようと考えていたんではないかとすら思える、THE・クズキャラ

止界について知ったことにより、止界術を私的に利用しようと考えていたが、結局その器でもなく、重傷を負った際に、樹里によって、止界から強制退去させられる。

自分の利益のためなら、他者を殺すことに抵抗がない様子(というかバカすぎて、そんな配慮すら感じない??)で、ネタ化してました。

ダークサイド落ちして、悪に染まるかなとも思ったが、結局は小物なまま終わって、なんだか憎めないかキャラとしての立ち位置でした。

特殊能力は…無し。

佑河 翼(ゆかわつばさ)

樹里の兄。

引きこもりのニートで家でゲーム三昧の生活を送っている模様。

真の迎えを頼まれ、珍しく外に出た際に真と共に誘拐されてしまう。

とんでもない運の悪さw

父に続きクズキャラかと思いきや、真を助けるために実愛会メンバーの一人を殺害するほどに家族思いの良い一面をもつ。

樹里と共にじいちゃんのよい遺伝子を受け継いでいるようです。

誘拐されたかと思えば、説明もないまま止界に入ってしまい、精神が不安定になり、神ノ離忍(カヌリニ)化しかけるが、樹里によってギリギリのところで止界から脱出させられて助かる。

最終回の後の世界では、無事就職したように思える描写があり。

特殊能力はありません。

佑河 真(ゆかわまこと)

早苗(樹里の姉)の息子。つまり、樹里・翼の甥で、貴文の孫、じいさんの曾孫。

幼稚園の帰り道に、迎えに来た翼とともに誘拐される。

幼稚園児ということもあり、止界に戸惑うことなくむしろ楽しんでいる。

途中、神ノ離忍(カヌリニ)を操るという特殊能力に目覚める。

佐河 順治(さがわじゅんじ)

真純実愛会の教祖。

佑河家の本石を奪い止界術を自らのものにするために、真の誘拐を企てた。

止界には、実愛会に伝わる属石を使用して入った。

本石を奪うために、数名の信者と金で雇ったチンピラ達と共に止界に侵入。

冷酷非道な性格で、目的のためなら信者の命すら利用する。

止界術を奪う目的は、半永久的な命を手に入れるため。

間島 翔子(まじましょうこ)

佐河の相談役的存在。止界に関する知識が深い。

幼いころ、相続した属石の影響で、不運にも家族もろとも止界に閉じ込められてしまう。

両親と兄は、精神を保てず神ノ離忍(カヌリニ)化してしまう。

自身も神ノ離忍化寸前まで陥るが、当時の樹里によって(偶然にも)止界から救出される。

止界に侵入後、佐河に協力する傍ら、自らも神ノ離忍化した家族を救出するという目的で単独行動に出る。

佐河との戦いで、特殊能力を発揮するが、その一度きりで能力の詳細も明らかにされなかった(残念…)。

刻刻のいろいろな設定

石について

刻刻を語る上で、キーアイテムになるのはやはり「石」の存在です。

作中では、「本石」と「属石」の2種類が存在します。

本石は佑河家に伝わる石で、作中で誘拐された真と翼を助けるために止界に入る際に使用された石です。

属石は佐河家、間島家(他にも所有する一族がいるかも)に伝わっている石です。

本石と属石には機能が明確に違います。

本石は、止界に入るための出入り口的な役割を果たしており、一族の血液(涙でも反応してたので分泌液でOKっぽい)を使うことで、霊回忍(タマワニ)を自身の体に取り込み止界で自由に行動できるようになります。

属石は、それ単体では止界に入ることはできず、本石が起動するタイミングで属石を使用することで止界に入ることができる機能を持つようです。

固定電話の親機と子機みたいな関係かな?(ちょっと違うか?)

ちなみに、属石のみでも半径数メートルほどの止界を発生させることが可能なようです(コミックでのみ描写があります)。

あと、石を受け継ぐ一族の姓は、それぞれ佑(右)、佐(左)、間(真ん中)が付いており、何か関係があることを暗示していそうですね。

翔子の能力について

作中で翔子の能力が一回だけ発現します。

でも、その具体的な説明は語られないまま、そして大した見せ場もないままに最終回を終えてしまいました。

(漫画を読んでみたら少しは分かるのかな?)

翔子の能力は、佐河に裏切りを悟られて、スーパーの屋上に追い込まれた際に使用されました。

アニメの描写では、壊れて空中に浮遊する柵に乗り、自らも柵とともに空中に浮遊していました。

通常、止界では重力の作用も止まっているため、物体は空中で静止しますが、霊回忍(タマワニ)を宿した人間が外部から手を加えると、物体はその作用を受けることになります。

つまり、空中に浮く柵に人間(止界で動ける人間)が乗ると、その影響を受け一緒に落下することになります。

翔子は、この作用を無力化する能力なんだと考えられます。

佐河が「限りなくゆっくりと落下している」という風な表現をしていたと思うので、正確には限りなく無にする能力なんでしょうが。

この能力をうまく使えば、空中の移動や高いところからゆっくり降りることなども可能かもしれません。

何にしても、この能力の出番が少なかったのは結構残念です。

それにしても、この能力いつ覚えたんでしょうかね?

アニメ・刻刻 主題歌

オープニング「Flashback」

MIYAVI vs KenKenによるオープニング曲。

作詞/作曲はLenny Skolnikさん、MIYAVIさん、KenKenさん。

刻刻の雰囲気にマッチしたかっこいい曲です。

エンディング 「朝焼けと熱帯魚」

ぼくのりりっくのぼうよみさんによるオープニング曲。

作詞はぼくのりりっくのぼうよみさん、作曲はササノマリイさん、ぼくのりりっくのぼうよみさん。

綺麗で素敵な曲です。

刻刻のPV

気になった方は、ぜひ見てみてください~(‘ω’)ノ

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刻刻 番外編 -300日後- ネタバレ

合計20ページの短編でオマケ版って感じです。

メインキャラクターとしては、マリヤ(創始者の妻で止界を自由に操る)のみが登場します。

場面は、マリヤの働くキャバクラ。

マリヤの得意客が、一連の真純実愛会の事件(止界でのバトル)を嗅ぎまわるフリーライターとテレビ局の人間の顔つなぎをします。

フリーライターの推理は的を射ており、推測だけで止界での事件の概略を言い当てます。

そのネタをテレビ局でオカルト的な特番として組むための打ち合わせに発展します。

しかし、樹里の父・貴文が一連の事件と関わっているのではないか、とライターが疑っており、番組制作に向けて貴文へ接触しようとしていることが分かる。

そこでマリヤが「あの家族(佑河家)に迷惑がかかるのは見過ごせない」と、得意客がタバコに火をつけようと前かがみになったタイミングで時間を止め(止界に入る)、得意客のハゲた頭頂部に墨汁で「オマエタチモツレテイッテヤロウカ?」と書き、さも心霊現象のような演出でテレビ関係者とライターを脅し、この企画はなかったことになりましたとさ。チャンチャン。

そんな後日談ですw

興味がある方は、買って見てください!

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